米国薬局方-国民医薬品集(USPNF 2022 Issue 2*)では、鉄スクロース注射液のスクロースの定量(ASSAY)にシリカゲルベースのアミノカラムが用いられています。ここでは、このUSPモノグラフを参考にポリマー系アミノカラムHILICpak VG-50 4Eを用いて含糖酸化鉄注射液中のスクロースを分析しました。更に同条件にてスクロースの検量線を作成したところ、13 - 23 mg/mLの範囲において近似式の決定係数(R²)が0.999と直線性の高い検量線が得られました。この検量線から前処理した含糖酸化鉄注射液中のスクロースの含量を算出することが可能です。

*データ採取時の版

試料前処理

1. (1)含糖酸化鉄試料1.875 gを25 mLフラスコに秤量し、純水1.25 mLを加えて撹拌した後、リン酸2水素ナトリウム水溶液(30 g/50 mL) 1.25 mLを加えて混合する。
2. (2)10 min静置させた後、純水にて25 mLに定容する。
3. (3)3000 rpm、15 minで遠心分離後、0.45 μmのメンブレンフィルターにてろ過する。
4. (4)最初のろ液2 mLを廃棄し、残りをHPLC用試料とする。

Sample: 20 µL
Pretreated saccharated ferric oxide solution

1. 1.Sucrose