ヘパリンのキャラクタリゼーション (SB-803 HQ)

ヘパリンは抗血液凝固剤または抗血栓剤として知られていますが、動物の組織から得られる直鎖の多糖類です。化学的または酵素的に分解されて得られる低分子量ヘパリンは優れた薬理作用を示します。低分子量ヘパリンは固有の変異性、多分散性があるためFDA(U.S. Food and Drug Administration)で詳しく調べられています。以前は相対法によりキャリブレーション用の標準を用いて測定されていましたが、現在ではSEC/MALSの利用により溶出時間や溶媒中での構造を気にすることなく低分子量ヘパリンの特性を直接測定することができるようになりました。American Home Products社の子会社であるScientific Protein Laboratories(Waunakee, WI)によって市販の低分子量ヘパリン3種が分析されました。分析結果より異なった分解過程で製造された3種類の低分子量ヘパリンの差がMALSによってはっきりと測定されました。
 

Sample : Low molecular weight Heparin

図1. 3種類のサンプルのうちの1つをASTRAで表示しました。MALSとRIとで異なる応答が見られます。
図2. 微分分子量分布により3種類のサンプルの分解プロセスの差による違いがわかります。

 

Columns  : Shodex OHpak SB-G 6B (6.0mmI.D. x 50mm) + SB-803 HQ (8.0mmI.D. x 300mm) 
Eluent    : 0.1M Ammonium acetate aq.
Detector  : MALS(Multi angle scattering), RI

Analytical Biochemistry 245 (1997) 231-241.


 

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