ヒドロキシエチルセルロースは結合剤や粘稠化剤などに用いられます。ヒドロキシエチルセルロースは非イオン性の試料ですが、高極性ポリマーによっては分子間水素結合などによりクロマトグラムが異常挙動を示すことが知られています。このような場合には塩の添加が有効です。以下に溶離液に添加する塩化ナトリウム濃度を0mM（H₂O）から100 mMに変化させた場合のピーク形状の比較を示します。溶離液が水だけの場合では塩を添加した場合よりも溶出が早くさらにピークが3本に分かれていますが、塩を添加することでピーク形状が改善していることが分かります。カルボキシメチルセルロースと比較すると低い塩濃度から安定したクロマトグラムが得られています。
参照：カルボキシメチルセルロース (3) (SB-806M HQ)


Sample : 50 μL
Hydroxyethyl cellulose (800-1,500 cP) 0.1 %

Columns      : Shodex OHpak SB-806M HQ (8.0 mm I.D. x 300 mm) x 2
Eluent       : H2O or NaCl aq.
Flow rate    : 1.0 mL/min
Detector     : RI
Column temp. : 40 ℃