ヒアルロン酸のSEC/MALS (濃度依存性)

一般に水溶性高分子には粘度の高いものが多く、サイズ排除モード(SEC)分析では濃度依存性がでやすいサンプルです。ここでは濃度が0.05 %と0.10 %のヒアルロン酸をSECと多角度光散乱検出器(MALS)分析し分離挙動を比較しました。上図はMALSで測定した分子サイズ(RMS半径)と溶出容量をプロットしたものでクロマトグラムはRI検出器の信号です。溶出容量のずれは0.10 %での高分子成分の溶出遅れに起因していると考えられます。下の図は測定された分子量とRMS半径の関係をプロットしたものですが、ここでは濃度による差異はありません。0.10 %での高分子成分の溶出の遅れは平均分子量、分子サイズの測定値にはほとんど影響しませんのでSEC/MALSを用いると分離挙動の推察が可能となります。


Sample : 50 μL
Hyaluronic acid 0.10 % (blue), 0.05 %(red)

 

Columns   : Shodex OHpak SB-806 HQ (8.0 mm I.D. x 300 mm) x 2
Eluent    : 100 mM NaNO3 aq.
Flow Rate : 1.0 ml/min
Detector  : MALS(Multi angle light scattering), RI
 
(Result)
0.10 % : Mw = 1015K, RMS radius = 147.3 nm     
0.05 % : Mw = 1115K, RMS redius = 149.8 nm

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