IgG存在下ポロクサマー188のLC/MS分析 (ODP2 HP-2B)

抗体医薬品にはその凝集や吸着の防止として少量の界面活性剤が添加される場合があり、品質管理の上でその濃度管理は重要です。ここでは、ポリマー系逆相クロマトグラフィ用カラム ODP2 HP-2Bを用いて、IgG存在下でポロクサマー188をLC/MSで測定しました。アルカリ性条件下ではIgGはカラムに保持されずホールドアップボリュームにまとめて溶出し、ポロクサマー188は逆相モードによりカラムに保持されます。このため、IgGが完全溶出する3分後以降の溶出液のみをMSに導入することで、除タンパクのための前処理をしなくてもIgGのイオンサプレッションの影響を受けずにポロクサマー188の分析が可能です。ポロクサマー188は分子量分布を有する多成分系界面活性剤ですが、そのうちの1成分をSIMモードで検出することにより選択性が高く、定量性が良好な分析が可能となります。ポロクサマー188のピーク面積値から検量線を作成したところ、10 ~ 100 μg/mLの範囲で高い直線性が得られました。50 μg/mLの添加回収率は96 %と良好であることも確認されました。


Sample : 2 μL
Poloxamer 188 50 μg/mL + Polyclonal IgG (from human serum) 10 mg/mL (in H2O)




Column       : Shodex ODP2 HP-2B (2.0 mm I.D. x 50 mm)
Eluent       : (A); 0.1 % NH3 aq./(B); CH3CN
               High pressure linear gradient; 
               (B %) 20 % to 90 % (0 to 5 min), 90 % (5 to 6 min), 
                     90 to 20 % (6 to 6.1 min), 20 % (6.1 to 8 min) 
Flow rate    : 0.2 mL/min
Detector     : UV (280 nm), ESI-MS (SIM Positive) 
Column temp. : 40 ℃

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