3,4-ジメチルピラゾールりん酸塩(以下DMPPと略)は硝酸化成抑制材として固形肥料に配合されます。 肥料等試験法(2022 *)に準拠した肥料中のDMPP分析では、オクタデシルシリル化シリカゲルカラムの使用が記載されています。シリカ C18M 4Dを用いてDMPPの検量線を作成したところ、0.5 ~ 50 μg/mLの濃度範囲で決定係数(R2)が0.9999と高い直線性を示しました。
実試料は対象肥料の1つである尿素肥料を用い、肥料等試験法に準拠した方法で抽出液を調製しました。今回使用した肥料の抽出液からはDMPPが検出されなかったため同試料を用いてDMPPの添加回収試験を行ったところ、添加濃度0.185 mg/gにおいて平均回収率は102% (n=3)と良好な結果が得られました。
*データ採取時の版を記載
- (1)尿素肥料を1.00 g 量り取り、200 mLの共栓三角フラスコに入れる。(添加回収試験の場合は、ここで試料にDMPPを添加する。)
- (2)(1)に水100 mLを加え、マグネチックスターラーを用いて10分間撹拌する。
- (3)静置後、上澄み液の一部を1.5 mLの共栓遠心沈殿管に移す。
- (4)遠心(8000 ~ 10000 × g, 約 5 分)し、上清を試料溶液とする。
Sample: 10 µL
Standard solution (5 µg/mL)
Sample solution spiked with DMPP (0.185 mg/g)
Sample solution
- 1.DMPP (3,4-dimethylpyrazole phosphate)
- Column
- :Shodex シリカ C18M 4D (4.6 mm I.D x 150 mm)
- Eluent
- :10 mM NaH2PO4 aq./CH3CN=1000/175
- Flow rate
- :0.7 mL/min
- Detector
- :UV (224 nm)
- Column temp.
- :40 ℃
試料名インデックス
製品名インデックス
アプリケーションデータ
- アロサミジン緩和加水分解物の分離 (ES-502C 7C)
- ジュース中の5-(ヒドロキシメチル)フルフラール (ODP-50 6D)
- シアネートとカルバミルリン酸 (ES-502N 7C)
- 過酸化水素 (KS-801)
- キレート剤 (1) (I-524A)
- キレート剤 (2) (NI-424)
- キレート剤の分析 (ODP-50 4D)
- ヒダントイン (DE-613)
- アミド類 (2) (逆相カラムの比較)
- アミド類 (3) (DE-413)
- アミド類 (4) (DE-413)
- アミド類 (5) (DE-413)
- アルデヒド (DE-413)
- 腐植(フミン)物質のSEC分析 (SB-805 HQ)
- DNPH誘導体化アルデヒド類分析
- 糸状菌培養物中のPochonicineとその類縁体の分析 (ES-502C 7C)
- フルフラールとグアヤコールの分離 (DE-413)
- C1化合物の分離 (DE-413)
- 肥料等試験法に準拠した各種窒素化合物の分析 (ES-502C 7C)
- バイオマス利用時に生成される物質の分離 (VN-50 4D)
- ヘキサメチレンテトラミンのLC/MS分析 (VC-50 2D)