過塩素酸のLC/MS分析 (SI-35 2B)

陰イオン分析用カラムIC SI-35 2Bを用いて過塩素酸イオンと関連する陰イオンを分析しました。LC/MSによる過塩素酸イオンの分析は近年注目されており、EPA Method 6850などの分析法も公開されています。過塩素酸イオンはm/z99とm/z101で検出でき、そのピーク面積比は35Clと37Clの存在比に対応します。過塩素酸イオンのフラグメントイオンとして塩素酸イオンと同じm/z83とm/z85が検出されますが、過塩素酸イオンと塩素酸イオンは十分に保持時間が離れており、区別することが可能です。また、過塩素酸イオンのうちm/z99のイオンは同じm/z99であるH34SO4-の影響を受ける可能性がありますが、硫酸水素イオンとも保持時間が十分に離れており、区別することができます。
混合標準液(各1 μg/mL)で各イオンの保持時間を確認した後、各イオン濃度が50 ng/mLの混合標準液を測定したところ、過塩素酸イオンのピークがm/z99とm/z101のいずれでも確認できました。過塩素酸イオンのピークが他成分の影響を受けていないかの確認は、35ClO4-37ClO4-のピーク面積比の確認で調べられます。本分析では、低濃度の過塩素酸イオンでも37ClO4-に由来するピークを確認することが可能です。

Sample: 5 μL
Mixed standard solution (1 μg/mL each)

  1. Perclorate, ClO4-
  2. Hydrogen sulfate, HSO4-
  3. Chlorate, ClO3-
  4. Chloride, Cl-
chromatogram of perclorate

Sample: 5 μL
Mixed standard solution (50 ng/mL each)

  1. Perclorate, ClO4-
chromatogram of perclorate
Column
Shodex IC SI-35 2B (2.0 mm I.D. × 50 mm)
Eluent
(A); 100 mM NH4HCO3 aq., (B); CH3CN, (C); H2O
gradient; 30 % (A), 10 % (B), 60 % (C) (0 min) to 80 % (A), 10 % (B), 10 % (C) (10 to 16 min) to 30 % (A), 10 % (B), 60 % (C) (16.5 to 20 min)
Flow rate
0.25 mL/min
Detector
ESI-MS (negative, SIM)
Column temp.
45 ℃

試料名インデックス

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