PFASの分析 (VT-50 2D)

PFASとは、パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物の総称です。環境中でほとんと分解されないため、環境への残留性や生物への蓄積性などが問題視されており、POPs条約（ストックホルム条約）の対象となる残留性有機汚染物質に該当する物質が含まれます。ポリマー系ヒリックモード用カラムHILICpak VT-50 2Dを用いてパーフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル化合物（PFAS）9種類とハロ酢酸3種類を分析しました。逆相モードのODSカラムでは保持が弱い極性物質が保持されます。炭素鎖が短く極性が高い化合物が保持されることがVT-50 2Dを用いたPFAS分析の特徴です。アセトニトリルと酢酸アンモニウム水溶液の組成比が異なる溶離液を用いてイソクラティック溶出で分析したところ、溶離液の組成に対する保持時間(tR)の変化はアセトニトリル濃度に対してU字型の挙動を示しました。クロマトグラムはアセトニトリル70 %の溶離液で得られたものを示しています。なお、PFPrAとDFAについてはTCAAとMCAAの 37Cl由来のピークの影響を避けるため、別途試料溶液を調製して分析しました。

Sample: 1 μL

Sample solution 1  (in CH3OH/H2O=1/1)

  1. PFOS;Perfluorooctanesulfonic acid 100 ng/mL
  2. PFBS;Perfluorobutanesulfonic acid 100 ng/mL
  3. TFMS;Trifluoromethanesulfonic acid 100 ng/mL
  4. PFOA;Perfluorooctanoic acid 100 ng/mL
  5. PFBA;Perfluorobutanoic acid 100 ng/mL
  6. TFA;Trifluoroacetic acid 10 μg/mL
  7. HFIP;Hexafluoro-2-propanol 10 μg/mL
  8. TCAA;Trichloroacetic acid 10 μg/mL
  9. DCAA;Dichloroacetic acid 10 μg/mL
  10. MCAA;Monochloroacetic acid 10 μg/mL

Sample solution 2  (in CH3OH/H2O=1/1)

  1. PFPrA;Pentafluoropropionic acid 10 μg/mL
  2. DFA;Difluoroacetic acid 10 μg/mL
Column
：Shodex HILICpak VT-50 2D (2.0 mm I.D. x 150 mm)
Eluent
：50 mM CH3COONH4 aq./CH3CN=60/40, 50/50, 40/60, 30/70, 20/80
Flow rate
：0.2 mL/min
Detector
：ESI-MS (SIM Negative)
Column temp.
：40 ℃

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