PFOSとPFOAの分析における溶離液組成の影響 (JJ-50 2D)

パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、パーフルオロオクタン酸(PFOA)は環境中でほとんと分解されないため、環境への残留性や生物への蓄積性などが問題視されており、POPs条約(ストックホルム条約)の対象となっている残留性有機汚染物質に該当します。マルチモードカラム(逆相+陰イオン交換) RSpak JJ-50 2Dを用いてPFOSとPFOAを分析しました。アセトニトリルと炭酸水素アンモニウム水溶液の組成比が異なる溶離液を用いてイソクラティック溶出で分析したところ、溶離液の組成に対する保持時間(tR)の変化は、アセトニトリルの濃度に対して、U字型の挙動を示しました。アセトニトリル濃度が90 %の時のPFOSと30 %の時のPFOAは20 minより保持時間が長いと考えられ、検出できませんでした。また、アセトニトリル濃度が高い溶離液ではS/N比が向上しました。アセトニトリルの濃度が高いことによって、イオン源での脱溶媒が促進されたためです。

Sample: 1 µL, 100 ng/mL each

  1. PFOS;Perfluorooctanesulfonic acid
  2. PFOA;Perfluorooctanoic acid
Column
Shodex RSpak JJ-50 2D (2.0 mm I.D. × 150 mm)
Eluent
50 mM NH4HCO3 aq./CH3CN=70/30, 60/40, 50/50, 40/60, 30/70, 20/80, 10/90
Flow rate
0.2 mL/min
Detector
ESI-MS (SIM Negative)
Column temp.
40 ℃

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