標準ポリスチレンのGPC/MALS (KF-806L)

高分子サンプルをSEC分析する場合、濃度が濃くなるとピークトップが遅れて溶出してくる傾向があります。これは濃度依存性と呼ばれ、濃度が濃くなると分子鎖切断を起こし易くなることが理由の1つとしてあげられています。標準ポリスチレン(Mw:3,800,000)を用いて濃度を変化させGPC/MALSで絶対分子量を測定しました。 有機溶媒系SEC(GPC)用カラムとしてGPC KF-806L(充てん剤平均粒子径:9 μm)を2本使用し、流量は1.0 mL/minとしました。0.02 %~0.4 %の濃度ではほとんど同じ平均分子量が得られ、この濃度範囲では分子鎖切断は起きていないことが分かります。
図中のクロマトグラムはRI検出器による信号です。×、+印はMALSにより測定した分子量値を溶出容量に対して示した結果です。


Sample : Polystyrene (MW: 3,800,000), 200 μL

Result :
Conc.      Av.Mw (g/mol)
0.02 %       3.795e+6
0.10 %       3.723e+6
0.30 %       3.732e+6
0.40 %       3.723e+6

Columns   : Shodex GPC KF-806L (8.0 mm I.D. x 300 mm) x 2
Eluent    : THF
Flow rate : 1.0 mL/min
Detector  : MALS + RI

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