抗体医薬品にはIgGの凝集や吸着の防止を目的として少量の界面活性剤が添加される場合があり、品質管理の上で界面活性剤の濃度管理は重要です。ここでは、ポリマー系逆相クロマトグラフィ用カラム ODP2 HP-4Dを用いてIgG存在下でポロクサマー188を前処理せずに蒸発光散乱(ELS)検出で測定しました。アルカリ性条件下ではIgGはカラムに保持されずホールドアップボリュームにまとめて溶出し、ポロクサマー188は逆相モードによりカラムに保持されます。このため、ポロクサマー188はIgGと分離され、除タンパクのための前処理をせずに分析が可能となります。ピーク面積値から両対数プロットで検量線を作成したところ、10 ~ 100 μg/mLの範囲で高い直線性が得られました。50 μg/mLの添加回収率は102 %と良好であることも確認されました。本手法では抗体医薬品を希釈のみでHPLCに供することにより、ポロクサマー188を迅速かつ効率的に分析することが可能です。
Sample: 50 µL
shown in data (in H2O)
- Column
- :Shodex ODP2 HP-4D (4.6 mm I.D. x 150 mm)
- Eluent
- :(A); 0.1 % NH3 aq./(B); CH3CN
Low pressure linear gradient; (B %) 20 % to 80 % (0 to 5 min), 80 % (5 to 6 min), 80 to 20 % (6 to 6.01 min), 20 % (6.01 to 10 min) - Flow rate
- :1.0 mL/min
- Detector
- :ELSD
- Column temp.
- :40 ℃
試料名インデックス
製品名インデックス
アプリケーションデータ
- ノニルフェノールエトキシレート (1) (GF-310 HQ)
- IGEPAL® CA-210 (ポリオキシエチレン(2) イソオクチルフェニルエーテル) (KF-402HQ)
- Brij® 30 (ポリオキシエチレン(4) ラウリルエーテル) (1) (GF-310 HQ)
- Brij® 30 (ポリオキシエチレン(4) ラウリルエーテル) (2) (KF-402HQ)
- Brij® 52 (ポリオキシエチレン(2) セチルエーテル) (KF-402HQ)
- Brij® 56 (ポリオキシエチレン(10) セチルエーテル) (GF-310 HQ)
- 有機溶媒濃度の影響 (1) (GF-310 HQ)
- 有機溶媒濃度の影響 (2)
- 有機溶媒の種類の影響 (GF-310 HQ)
- POE重合度と溶出容量 (GF-310 HQ)
- 温度の影響 (GF-310 HQ)
- ODSカラムとの比較 (1)
- ODSカラムとの比較 (2)
- ODSカラムとの比較 (3)
- Triton X-100 (DS-413)
- Triton X-100 (SB-802.5 HQ)
- Triton X-100 (GF-310 HQ)
- Triton X-100 (GF-210 HQ)
- モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン (GF-310 HQ)
- ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム (1) (GF-310 HQ)
- ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム (2) (GF-310 HQ)
- アルキル硫酸塩 (GF-310 HQ)
- 塩化ベンザルコニウム (1) (GF-310 HQ)
- 塩化ベンザルコニウム (2) (GF-310 HQ)
- 塩化ベンザルコニウム (3) (SB-802.5 HQ)
- 塩化アルキルトリメチルアンモニウム (GF-310 HQ)
- 塩化ベンジルトリメチルアンモニウム (SB-802.5 HQ)
- 陽イオン性界面活性剤の微量分析 (GF-310 HQ)
- 陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤の同時分析の検討 (GF-210 HQ)
- 陰イオン性および非イオン性界面活性剤の同時分析
- 各種Tween系界面活性剤の分析 (GF-210 HQ)
- 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムのLC/MS分析 (DE-213)
- IgG中のTween系界面活性剤のLC/MS分析 (ODP2 HP-2D)
- 抗体薬物複合体製剤中ポリソルベート20のLC/MS分析 (ODP2 HP-2B)
- 抗体医薬品中ポリソルベート80の分析 (ODP2 HP-4D)
- IgG存在下ポロクサマー188のLC/MS分析 (ODP2 HP-2B)