ポリビニルピロリドン (3) (NaCl aq./CH3CN溶媒) (SB-806M HQ)

ポリビニルピロリドン(ポビドン)は直鎖状のN-ビニル-2-ピロリドンからなる水溶性ポリマーで分子量によって粘度が異なり、10から120まで のK値(粘性特性値)でグループ分けされています。ポリビニルピロリドンを水系の溶離液で分析すると充てん剤との間での疎水性相互作用により溶出が遅れた り、ピークが小さくなる可能性があります。そのような場合、本来の分子量よりも小さめに計算されてしまいます。このような現象を改善する方法として溶離液 へのアセトニトリルの添加が有効です。以下に溶離液に添加するアセトニトリル濃度を0 %(0.1 M NaCl水溶液のみ)から50 %に変化させた場合のピーク形状の比較を示します。K-30の場合、30-45 %までは再現性の良い安定した分析ができてい ますが、50 %アセトニトリルでは溶出が遅れています。これはアセトニトリルの比率を上げ過ぎたことで親水性相互作用が起きていると考えられます。このよう に溶離液に添加するアセトニトリル量は充てん剤と試料の極性に深く関係しますので適正な添加量を見出すことが重要です。


Sample : 100µL
Polyvinylpyrrolidone (K-30) 0.1 %


Columns      : Shodex OHpak SB-806M HQ (8.0 mm I.D. x 300 mm) x 2
Eluent       : 0.1 M NaCl aq./CH3CN
Flow rate    : 1.0 mL/min
Detector     : RI
Column temp. : 40 ℃

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