ポストカラム法による有機酸分析の原理 (KC-811)

ポストカラム法では、カラムから溶出した溶離液(溶出液)と反応試薬液(pH指示薬)をミキシングモジュール内で混合させ、pH指示薬の色の変化を可視検出器(430 nm)で検出する方法です。以下に具体的な分析の流れを示します。
有機酸試料は、溶離液に低濃度の過塩素酸水溶液などの酸性溶媒を用いるカラムで分析を行います。一方、反応試薬液は塩基性側に調整し、pH指示薬を解離状態(I- + H+)にしておきます。
反応試薬液は、ミキシングモジュール内で溶出液と混合することで酸性側に傾きます。これによりpH指示薬は「I- + H+ → IH」の反応が起こり変色します。カラムから有機酸が溶出すると溶出液は更に酸性が強まるため、pH指示薬の変色も強まり可視検出器からの信号も強くなります。このようにpH指示薬を用いたポストカラム法は、有機酸を直接検出するよりも選択性の高い検出が可能ですので食品など複雑なマトリックスが存在する試料に好適です。
有機酸分析用カラム RSpak KC-811は、ポストカラム法と組み合わせて使用するのに適したカラムです。

参照:有機酸分析ポストカラム法用反応試薬濃縮液の調製方法

ポストカラム法による有機酸分析

pH指示薬のスペクトル

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