対イオンの違いによる分離の比較

対イオンの異なる3種類の糖分析用カラムSUGAR KS-801、SC1011、SP0810について分離の比較を行いました。KS-801ではサイズ排除モードが主体となるため分子量の近いもの(グルコース、フルクトース、ソルビトール)の分離は良好ではありませんが、他の二種類のカラムでは良好な分離が得られています。単糖類(グルコースとフルトース)の分離はKS<SC<SPの順に良くなっており、対イオンの配位子交換モードの強さの順になっています。一方、オリゴ糖(マルトースとマルトトリオース)の分離はKS>SC>SPの順に良好となります。これは各成分のピークのシャープさが影響します。配位子交換の強い対イオンほどアノマーを分離する力が強いためピークが太くなり、その結果として分離が悪くなります。糖アルコール(ソルビトール)はKS<SC<SPの順に溶出が遅くなります。糖アルコールは糖と異なりジグザグ状の分子で対イオンとの錯体を形成しやすいため配位子交換の強いSP0810やSC1011では溶出がかなり遅れます。


Sample :
1. Pullulan
2. Maltotriose
3. Maltose
4. Glucose
5. Sorbitol
6. Fructose
7. Glycerol
8. Ethanol



Columns      : Shodex SUGAR SP0810, SC1011, KS-801 (8.0 mm I.D. x 300 mm each)
Eluent       : H2O
Flow rate    : 0.6 mL/min
Detector     : RI
Column temp. : 80 ℃

試料名インデックス

取扱説明書・検査成績書

下記製品の取扱説明書・検査成績書はこちらからダウンロードいただけます。

製品名インデックス

アプリケーションデータ

アプリケーションデータ(関連情報)