| 後輩 | Shinoセンパイ、GPC分析をする時に較正曲線を作りますよね。いつも不思議に思ってたこと、聞いてもいいですか? |
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| Shino | いつでも聞いてよ。疑問に思いながら実験をするより、さっさと聞いて、すっきりした気分で実験をする方がいいでしょ?! |
| 後輩 | はい。例えばTHF溶媒でGPC分析をする時は、ポリスチレン(PS)の標準サンプルを使用しますよね。ピークトップがMpでいいんですよね。 |
| Shino | わかったわ。あなたの悩みは、PSオリゴマーのピークトップがわからないということね。 |
| 後輩 | ええ、分子量の大きなサンプルの時はピークがひとつだから、そのピークがMpだというのは、すぐわかるんですけど、オリゴマーってどれがピークトップなのかよくわからないんですもの。 |
| Shino | オリゴマーのいくつかのピークの中でも、一番高いピークがMpに近いと考えれば、いいんだけど・・・ |
| 後輩 | じゃあ、Shino センパイ、図1の時はどうすればいいんですか? (図1)
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| Shino | それでは、一緒にやってみましょう。まず、5のオリゴマーを除いて単一ピークの分を対数グラフにプロットしてみるのよ。 |
| 後輩 | 図2を見てください。さすが、リニアカラムですね。こんなに較正曲線がまっすぐになるとは思わなかったわ。 (図2)
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| Shino | 真っ直ぐな較正曲線だからこれからの推理も簡単なのよ。さて、PS標準サンプルの構造式は知ってる? |
| 後輩 | -CH2C(C6H5)H-の構造の繰り返しですよね。 |
| Shino | そうよ、真ん中辺はね。でも、一番端は? |
| 後輩 | えー、そんなの分かる訳ないわ。私が合成したんじゃないし・・・ |
| Shino | カタログや、取扱説明書に出ているわよ。 |
| 後輩 | まぁホントだわ。こんな構造をしていたんですね。
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| Shino | 計算すれば、分子量はすぐ分かるでしょ?! |
| 後輩 | ええ、モノマー=162、ダイマー=266、トリマー=370です。 |
| Shino | 図1のオリゴマーはもう少し分子量が大きいわね。 |
| 後輩 | 104ずつ分子量が大きくなっているんだから、テトラマー=474、ペンタマー=578です。 |
| Shino | ほら、簡単でしょ。あとは図2にプロットするだけよ。 |
| 後輩 | なぁんだ、こうやって較正曲線を作ればいいんですね。簡単だわ。 |
| Shino | 較正曲線が書けたら、後は何を注意すればいいのかしら。 |
| 後輩 | 任せてください。このニュースレターでもう何回も特集しているから知ってます。「GPCはこの較正曲線を元にして実際のサンプルの分子量分布を求めるのだから、流量の再現性がとても重要」でしょ?! |
| Shino | その通りよ。例えば、図3で15分に溶出されるはずのものが、15.5分に出てきたと仮定してみたら、どうかしら。 (図3)
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| 後輩 | わずか0.5分の違いでも、分子量は104と7.2x103の違いなんですね。この差は大きいわぁ。 |
| Shino | ここでの流量が3%変動すると、得られる分子量は30%もずれてしまうのよね。 |
| 後輩 | 流量の違いが出ないように、精度の良いポンプを使います。 |
| Shino | 有機溶媒は、温度による膨張率が違うのだから、室温の変動にも注意しなくてはね。 |
| 後輩 | 室温って、そんなに影響するんですか? |
| Shino | 極端な例だけれど、HPLC用装置が窓際にあるような場合は、午前中に10℃だった室温が、日の当たる午後には30℃を越えるようなこともあるし、それに装置に風が当たる場合も要注意ね。 |
| 後輩 | そういえば、先輩が「装置の真上に空調の空気が吹き出している所に装置を置かないように」って、言ってらしたわ。 |
| Shino | そうね。風が当たると、装置周辺の温度が安定しないものね。 |
| 後輩 | なるべく恒温室で分析をした方がいいわけですね。 |
| Shino | ShodexのGPC装置SYSTEM-21(現:GPC-101)は、室温の変動の影響を受けない設計になっているでしょ。 |
| 後輩 | ポンプヘッドを含むすべての溶離液の配管が35℃の恒温槽に入ってますものね。でも、恒温室もなくて、SYSTEM-21(現:GPC-101)
もない人の場合は、時々、流量をチェックしなければなりませんね。さっそく、ストップウォッチとメスフラスコを買わなくっちゃ。 |
| Shino | RI検出器を使っているGPC分析なら、いい方法があるんだ。 |
| 後輩 | あ、それ、教えてください!! |
| Shino | 図4を見てください。ポリマーが溶出した後で、マイナスピークが幾つか出てるでしょ。これはサンプル液に溶け込んでいる微量のCO2、N2やH2O
なんかがカラムで分離されたものなの。こういった成分は充てん剤との相互作用がないから、一定の溶出溶量位置に溶出されるのよ。 |
| 後輩 | いままで邪魔だなぁって思っていたけど、このマイナスピークの位置をチェックすれば、流量はモニターできるんですね。 |
| Shino | 流量に3%の変動があれば、図4のマイナスピークの溶出位置は1分ずれるのだから、見つけ易いよね。 |
| 後輩 | いちいち、ストップウォッチで計らなくなくてもチェックできるから、楽ちんだわ。ありがとうございました。
(図4)
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