第3級アミンを持つ4種の塩基性薬物をポリマー系逆相クロマトグラフィー用カラムAsahipak ODP-50 4D用いて薬物の分析を行いました。中性条件下における溶出特性を観測した結果を示します。本溶離液条件ではスコポラミン以外の塩基性薬物のテーリングと異常な溶出の遅れがODS-AおよびODS-Bに顕著に認められます。ポリマー被覆したODS-CとODP-50はジフェンヒドラミンのピークにテーリングが見られるもののプロカインアミドやアトロピンでは飛躍的に改善されていることが分かります。本結果はODSカラムにおいて従来より指摘されている塩基性薬物の非特異吸着が如実に現れた実施例とその改善例を示すものです。


Sample :
Scopolamine hydrochloride 1.0 mg/mL, 50 μL
Procainamide hydrochloride 1.0 mg/mL, 40 μL
Diphenhydramine hydrochloride 0.5 mg/mL, 2 μL
Atropine 1.0 mg/mL, 50 μL

Columns      : Shodex Asahipak ODP-50 4D (4.6 mm I.D. x 150 mm),
               ODS-A, ODS-B, ODS-C (4.6 mm I.D. x 150 mm each)
Eluent       : 25 mM Phosphate buffer(pH7)/CH3CN=60/40
Flow rate    : 0.6 mL/min
Detector     : UV(254 nm)
Column temp. : 30 ℃